コラム-周囲へ悪影響を与える空き家

 解体に関するお役立ちコラム

・周囲へ悪影響を与える空き家

害虫・害獣の発生

人の出入りが完全に無くなった空き家は、手入れがされていないため周囲には雑草が繁殖しやすく、家の中は家財道具一式が残っている状態です。そのような環境は、ゴキブリやシロアリ、ノミ、ダニなどの衛生害虫、ネズミやハクビシンなどの害獣を寄せつけてしまいます。衛生害虫が繁殖してしまうと、簡単に駆除することは難しく、害獣などの住み処になるとフンなどが原因で悪臭を発生させる可能性があります。

防犯上の問題

人が寄りつかなくなった空き家は、不審者にとって理想的な環境といえます。長期的に誰も家に訪れる可能性がないことが分かっている場合、特に警戒せず潜むことができるためです。玄関のドアを施錠していたとしても、勝手口や窓を壊されると容易に侵入できます。治安の悪化を招く原因となるため、気づかない間に空き家が犯罪者の拠点となった場合でも、所有者にも責任を問われる可能性があります。

火災の発生

不審者による放火や自然発火、ネズミなどの害獣が配線をかじることが原因で、火災を発生させてしまうことが考えられます。空き家が出火元になって近隣の家屋にも延焼させた場合、所有者は管理不足と判断されてしまうため失火法が適用せず、重過失を問われる可能性があります。

倒壊の危険性

日本の家屋は木造が多いため、人の手が入らなくなると老朽化が急速に進みます。適切な換気や管理などが行われていないと、構造材として機能しなくなることが理由です。また、ほとんどの空き家が昭和56年以前に建てられたものが多く、その当時の建物は耐震性が低いため、台風や小さな地震でも倒壊する恐れがあります。もし、倒壊した場合には事故につながる可能性があり、近隣住民に被害を与えると所有者は損害賠償を請求されることもあります。